いわき市医師会からの健康情報(広報いわきに掲載されたものです。)

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おなかを切らない婦人科の手術

 おなかを切らない婦人科の手術をご存知でしょうか。婦人科の手術には、開腹手術以外に、腟(ちつ)式手術や腹腔(くう)鏡下手術があります。
 腟式の子宮摘出手術は、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮脱、初期の子宮頸(けい)がんなどで行われます。腟から手術するため、おなかには傷が残りません。ただ、子宮の大きさ、出産経験の有無、開腹手術を受けたことがあるかどうかなど、いくつかの制約があります。
 腹腔鏡は不妊症の検査として行われていましたが、手術として注目を浴びたのは1987年にフランスの婦人科医が腹腔鏡下胆のう摘出術を行ってからです。婦人科で腹腔鏡下手術の対象となる病気は、良性の卵巣のう腫、子宮外妊娠、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症などです。特に、子宮外妊娠と卵巣のう腫は腹腔鏡下手術のよい対象です。また、腹腔鏡+腟式という方法もあり、腟式では手術が困難だった患者さんで、おなかを切らない場合も出てきました。一部の施設では、初期の子宮頸がんや体がんなど、悪性の病気でも腹腔鏡下手術が行われるようになってきています。

 腟式手術や腹腔鏡下手術は、傷が小さいために手術後の痛みが少なく、術後の回復が早い方法です。手術後の癒着も少ないといわれています。熟練した医師が行えば、安全性も開腹手術と大差なく、今後さらに広まっていくことが期待されます。

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