いわき市医師会からの健康情報(広報いわきに掲載されたものです。)

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非アルコール性脂肪肝炎

 アルコール性の脂肪肝は、飲み続けると脂肪肝から肝硬変に進展しますが、肥満に伴う脂肪肝は、肝硬変へ進展することはないと従来言われてきました。  
しかし最近、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)という病気が注目されるようになりました。これは通常の脂肪肝の経過中に原因不明の炎症が加わり、まるで大酒家のような肝機能障害を示し、肝組織もアルコール性肝障害に類似し、最終的には肝硬変に至る疾患です。
 欧米では比較的多くみられ、日本でも食生活の欧米化や運動不足などの生活習慣の変化で、今後増えてくる可能性が指摘されています。NASHは、中年の女性に多く、高度の肥満があり、現在話題になっているメタボリック症候群を高率に合併しています。本来予後の良い脂肪肝を進行性のNASHに導く成因は何なのか、まだよく分かっていません。治療法もまだ確立されてはいませんが、減量による脂肪肝の解消が治療の基本となり、またある種の糖尿病治療薬などが有効といわれています。
 日本では「脂肪肝は病気ではない」と思っている人が多いと思われますが、成人の四人に一人が肥満である現在、肝硬変に進展するNASHという病気を認識し、他の生活習慣病と同様に脂肪肝も予防を心掛けるべきです。

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