いわき市医師会からの健康情報(広報いわきに掲載されたものです。)

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放射線検査の危険度にまつわる話

検査や治療で受ける放射線の量はそれほど多いものではありません。人は自然環境から年間二・四ミリシーベルト(シーベルトは放射線の単位)の放射線を受けているといわれますが、それに対し胸部レントゲンで〇・三ミリシーベルト、胃の透視検査で四ミリシーベルトと、核医学検査一回当たりで〇・三〜十ミリシーベルト程度です。
 放射線を受けて白血病などのがんの発生を心配される方もいますが、二百ミリシーベルト以下の被ばく線量であれば、がんの自然発生率を上回らないことが分かっています。遺伝的影響でみても遺伝病の自然発生率が二倍になる線量は千ミリシーベルトで、通常のレントゲン検査ではほとんど問題にならないといわれています。
 胎児が放射線に被ばくした場合、奇形が発生する可能性が高くなるのは受精後二〜八週(最終月経から数えると四〜十週)の間であり、かつ被ばく線量が百ミリシーベルト以上である場合です。百ミリシーベルトというと、たとえば腰 椎(つい)のレントゲン撮影を二十回以上受けなければならない程の線量です。ほかに胎児への影響として、精神発達遅滞が発生するのは百ミリシーベルト以上で、感受性の高い時期は受精後八〜二十五週といわれています。
 放射線に限らず、あらゆる医療行為は危険を伴うもので、病気の診断治療と危険性の説明を十分受け、納得してから検査を受けてください。また、不要な放射線を浴びないために鉛入りの防護服を着用したり、妊娠の可能性が高い方は月経の開始日から十日以内に撮影すれば、なお安心です。

同じ量でも一度に浴びるより少量を数日の間隔を空けて受けた方が放射線障害からの回復もあり、より安全といわれています。

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