いわき市医師会からの健康情報(広報いわきに掲載されたものです。)

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偶発性低体温症について

 一年で最も寒い季節となりました。一般に、体の深部体温が三十五度以下になった場合を低体温症と呼びます。そのうち、不慮の事態でなってしまった低体温症を偶発性低体温症と呼んでいます。  
命にかかわる低体温というと、冬山遭難や海難事故を連想しますが、原因として最も多いのは、飲酒や睡眠薬服用後に寒いところで寝込んでしまった場合などに発生しています。高齢者や乳幼児も、寒さに対する適応力が弱く、また自力で防寒対策を施すことが困難なため、注意が必要です。
意識がしっかりしている低体温初期では、体温がそれ以上奪われないように暖かい所に入れ、温かい飲み物を飲ませることなどで回復します。深部体温が三十度以下となるような高度低体温では、意識がもうろうとしたり、昏睡状態となることがほとんどです。さらにちょっとした刺激で致命的な不整脈が発生するリスクが高く、救急車の手配が必要で、集中治療の適応となります。病院では、加温した点滴や、お湯による胃洗浄など体の中心から積極的に温める治療が行われます。
寒さとともにお酒を飲む機会も多いシーズン。温かくして寝ることは風邪予防だけでなく少し大げさな表現をすれば、命を守ることでもあるのです。

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