いわき市医師会からの健康情報(広報いわきに掲載されたものです。)

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アニサキス症について

 サバ、スルメイカ、タラ、イワシ、サケ、サンマ。おいしそうな魚の名前が並んでいますね。でも時々魚にあたったということを聞いたり、実際に経験したことはありませんか?  その多くは魚の中にいるアニサキスという寄生虫の仕業です。アニサキスは本来、イルカやクジラの腸に寄生しています。その便を前述の魚が食べ、腸の中で卵が幼虫になります。そして魚が再びイルカ、クジラの餌食となり、今度はイルカ、クジラの腸の中で成長しアニサキスの成虫になります。この循環の途中で人間が魚を生で、アニサキスの幼虫とともに食べてしまうことによって起きるのが、消化管アニサキス症です。  でも、アニサキス幼虫を食べた方すべてに腹痛が起きるわけではありません。アニサキスは人間の消化管では成長することができないため、苦し紛れに消化管の壁の中にもぐり込んでいきます。そして、アニサキスの体液にアレルギーのある方が、消化管の壁に炎症を起こします。症状は、食後数時間のうちに始まる激しい腹痛と嘔吐(おうと)です。下痢は認めず、食中毒とは異なります。しかし、これらの症状は胃けいれん、胃潰瘍(かいよう)、虫垂炎などの症状と似ているので、診察を受ける際には、生の魚を食べたことを医師に伝えましょう。  治療は、アニサキス幼虫を胃内視鏡で摘出すれば、速やかに症状が消失します。

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